【ワークブースOR造作小部屋】オフィス内にWeb会議室を作る2つの方法

新型コロナウイルスをきっかけに急速に普及したWeb会議やテレワークといった新しい仕組みは、社員の仕事の仕方を進化させると同時に、オフィスに2つの大きな問題をもたらしました。

一つは、“音”問題です。
コロナの収束に伴ってオフィス勤務が戻ってきている一方、商談や会議の場は引き続きWebで行われることも多いため、PCのスピーカーから流れる音や話し声が業務の妨げになっているのです。

もう一つは、オフィスでの業務に集中できなくなっているという問題です。
ここ数年、自宅やカフェなどでの1人業務が続きそれに慣れてしまったことで、反対にオフィスの方が周りに人が多すぎて気が散り、集中できなくなったという声が上がっています。

これらの問題を解決する方法として必要とされているのが、ワークブースや造作による個室の設置です。

オフィス内にWeb会議室を作るには2つの方法があります。
一つは、既製のワークーブースを設置するという方法で、もう一つは小部屋を造作するという方法です。
ここからは、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

●ワークブース
ワークブースとは、テレフォンボックスのような完全個室ブースです。
1人・2人用の小さなスペースに、デスク・チェア・電源・エアコンといった設備が整えられています。
防音・空調・防災設備も揃っています。

＜ワークブースのメリット＞
・スペースさえあれば、様々な場所に設置可能です。
・複雑な工事が必要なく、すぐに設置できます。
・多くの場合、メーカーのメンテナンスを受けられます。

＜ワークブースのデメリット＞
・金額が比較的高いです。設備の整ったタイプは一台100万円以上かかります。
・移転や引っ越しの際、専門業者による対応が必要となります。
・内装や設備のカスタマイズが難しいです。

●小部屋造作
1人、または2人用の小さな個室を造作してWeb会議室にするという方法です。
防音の間仕切りを立てて、必要な設備を整えることでカスタマイズされた個室を作ることができます。

＜小部屋造作のメリット＞
・壁・床・天井のクロスや中に設置するオフィス家具など、好みの内装にすることができます。
・ワークブースと比較して、安価に作ることが可能です。
・移転や現状回復工事において、余計な手間がかかりません。

＜小部屋造作のデメリット＞
・作る場所によっては、空調や電気工事が必要となる場合があります。
・一度作ったら、場所を変更することは難しくなります。

こちらは、「アイリスチトセ」のワークブースを4台取り入れたオフィス事例です。
ドアフレームや内部の壁にクロスを貼ったり、ガラスドアに切文字のサインを貼ったりとアレンジも加えています。

※オフィスの詳しい様子は、下記のページでご覧いただけます。
「企業カラーをダイナミックに使った、外資系企業のオフィスデザイン事例」

こちらは「One-Bo」というワークブースを設置したオフィス事例です。
木製なので完全遮音にはなりませんが、透明度を切り替えられるスマートガラスを取り入れた、スタイリッシュなデザインのワークブースです。

※下記のページでは、様々なオフィス写真を公開しています。
「モノトーン×木目調の空間に遊び心をプラスしたオフィスデザイン事例」

こちらは、オフィスリノベーションを機に1人用と2人用の防音個室を作った事例です。
企業カラーであるグリーンを内装に取り入れたり、透明ガラスを取り入れて閉塞感を無くしたりと、造作ならではの工夫を凝らしています。

※個室内部の様子は、下記のページ内でご紹介しています。
「連鎖・交流・創造の空間｜有機的な景色が広がるオフィスデザイン事例」

こちらはオフィス内に1人用のWeb会議個室を作った事例です。
オフィス全体が16坪と限られたスペースだからこそ、社員全員が快適な環境で業務に取り組めるようにと、0.5坪の個室を作りました。
吸音ボードを貼って音漏れ対策も施しています。

※オフィスのレイアウトや全体の様子は、下記のページで公開しています。
「天然木材と落ち着いたグリーンでまとめた、和モダンなオフィスデザイン事例」