購入して終わりじゃない!オフィスの防災備蓄定期チェックのススメ
東日本大震災をきっかけに、企業の防災に対する意識は大きく高まりました。
東京では、事業者に従業員一人につき3日分の食料等の備蓄を要請する条例が制定されており、すでに多く企業が、オフィス内に水・食料・救急セット・懐中電灯・簡易トイレ等の
防災備蓄を行っています。
しかし、オフィスの防災備蓄は一度揃えておけば安心というわけではありません。
いざという時、本当に使える状態にしておくには防災用品の定期チェックが不可欠です。
そこで今回は、実際に災害が起こった時従業員がオフィスで安心して過ごせるよう、定期的に行っておくべき防災用品の見直しポイントや、上手な管理・収納の方法などをまとめました。
また、オフィス家具メーカーがリリースしている、防災に役立つ最新ソリューションもご紹介しておりますので、ぜひこの機会に見直してみてください!
消費期限や使用の安全性など…防災用品別定期チェックリスト
東京都が公開している「事業所における帰宅困難者対策ガイドライン(※)」では、特に備蓄の必要性が高い防災用品として下記の7項目が上げられています。
・水:ペットボトル入り飲料水
・主食:アルファ化米、クラッカー、乾パン、カップ麺
・毛布やそれに類する保湿シート
・簡易トイレ、衛生用品(トイレットペーパー)
・敷物(ビニールシート等)
・携帯ラジオ、懐中電灯、乾電池
・救急医療薬品類
(※)参照: http://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/kitaku/pdf/guideline01.pdf
この中でも、特に定期チェックが必要なのは下記の防災用品です。
●水・主食
防災用食料といえども水・食料品には消費期限があり、多くは3年~5年です。
使用しなかったものをリサイクルすることを考えても、消費期限の1年前には入れ替えを検討するようにしましょう。
●携帯ラジオ、懐中電灯、乾電池
電化製品は、壊れていないかどうかを定期的に確認しましょう。
使ってなくても電池は空中放電するものなので、定期的に取り替える必要があります。
また、使っていない予備電池の場合も、3年で約50%になると言われているので、定期的に買い替えるようにしましょう。
●救急医療薬品類
救急医療品は衛生面を確認する必要があります。
道具が錆びたり壊れたりしていないか?包帯や絆創膏が磨耗していないかどうか?
消毒液が蒸発したり変色したりしていないか?などを使用の安全性を確認しましょう。
オフィスの防災グッズについては、下記の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください!
→https://work-design.co.jp/blog/detail.php?id=306
オフィスの防災備蓄を上手に管理するための3つのポイント
オフィスの防災備蓄管理は重要な業務である一方、事業とは関連性がない為あまり工数をけずに行いたいと考える企業も多いと思います。
ここからは、効率的に管理するための3つのポイントをご紹介します。
●防災備蓄チェックシートを作る
オフィスで保管している防災用品の中には、バラバラの時期に購入しているものや、入れ替え時期がことなるものもあると思います。そのような時は、社内にある防災備蓄をまとめてリスト化しておきましょう。今社内にどのようなものがあり、それらをいつ入れ替えしなければならないかをシートに記載して管理しておくと便利です。
なお、災害時はデジタル機器が使用不能になるケースも少なくないので、リストはデータ管理より紙管理がオススメです。
●オフィスの防災備蓄に関する管理責任者を定める
オフィスの防災備蓄に関する管理責任者を1名定め、一元管理できる体制を整えましょう。
その人が異動や退職する際には、別の人にきちんと引き継ぐことも忘れずに行いましょう。
●オフィスの備蓄状況を社員に周知しておく
災害時、管理責任者が不在または、怪我等で取り仕切れないこともあります。収納内容や収納場所については社員全員に把握させるようにしましょう。
また、新入社員が入ってきた時には、防災備蓄の場所や使い方、社内のBCP対策全般を管理責任者がきちんと説明しておくことも大切です。
今一度見直したい!いつでも取り出せてかさばらない防災用品の収納方法
防災用品は、種類も数も多く大きくてかさばったりと収納しづらいものです。
企業によっては、オフィス内の倉庫の空場所にまとめて保管しているという企業も多いと思います。
しかし、業務スペースから離れた場所にあると、災害が実際起こった時に遠くて取りにいけないという事態が起こり得ます。
防災備蓄は、できる限り業務スペースに近い位置に収納するのがオススメです。
特に、ヘルメットや軍手、靴といった移動に必要なものは、各写真の座席下や個人ロッカーなどに収納場所を設けておくようにしましょう。
また、収納棚では飲料水等の重いものは下に、敷物や救急用品などの軽いものは上に整理し、誰でも取り出せるようにしておきましょう。
どれが何の防災用品かが分かるよう、正面にネームプレートを貼っておくのもオススメです。
最近は、防災用品も進化しています。
限られた広さのオフィスでも収納できるよう、コンパクトなものや外観を損ねないデザインのものも販売されています。
また、個人の座席に吊り下げられる防災セットや、折り畳めるヘルメットなどもありますので、ぜひ最新オフィス防災グッズをチェックしてみてください!
オフィス家具メーカーが提案している最新防災ソリューションをチェック!
最後に、オフィス家具メーカー3社が提案している最新の防災ソリューションをご紹介します。
●コクヨの防災ソリューション
コクヨは、オフィス内における現状の防災対策状況を備蓄・管理・保管・社内啓蒙といった総合的な観点で診断し、改善案を具体的に提案してくれるサービスがあります。
また、これまで収納庫2~3本分が必要であった防災備蓄を、収納庫1本分で収められるPARTS FIT(パーツ・フィット)という人気製品もあります。
サービスの詳細は下記のページをご確認ください。
https://www.kokuyo-marketing.co.jp/solution/bousai/
●オカムラの防災ソリューション
オカムラでは、災害の中でも地震対策に力を入れており、被害を最小限に抑えるレイアウト・家具の選定・工事による補強などを行っています。
下記のサイトでは、地震が実際起きた時のアクションプラン例や、無料でできるオフィス地震対策診断ページなども公開されていますので、ぜひご参考にご覧ください。
https://workplace.okamura.co.jp/solutions/earthquake-resistant/survey.html
●イトーキの防災ソリューション
トーキでは、災害による収納家具転倒による怪我や避難経路遮断などの被害に着目し、様々な転倒防止対策を提案しています。
また、災害後、会議室を災害対策本部にできるオフィス作りの提案や、より早い業務の復旧をサポートするサービスなども提供しています。
サービスの詳細は下記のページをご確認ください。
https://www.itoki.jp/solution/jishin/
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