【テレワーク対策】オフィス縮小に伴うリニューアルのポイント
オフィスの在り方は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って180度変わったと言っても過言ではありません。
以前は、十分に確保されたスペースの中で、業務内容によって働く場所を変えられるようなABWが主流であり、社員同士が偶発的に出会える空間でイノベーションを生むオフィスを求められることが多かったです。
しかし今は、オフィスでも出来る限り人と接しないことが必要とされ、テレワークの働き方が新常態となり、オフィスそのものは縮小させていく傾向にあるのです。
寂しさを感じてしまいますが、コロナに負けず経済を立て直すためには、この変化に順応していくことが今は不可欠です。
そこで今回は、これからオフィスを縮小しようと考えている企業向けに、リニューアルの成功ポイントをまとめました。
最近弊社で手掛けたオフィス縮小のリアルな事例を元に解説しましたので、ぜひご参考にご覧ください。
【長期化するコロナ問題】テレワークと比例して増えるオフィス縮小の動き
一時は収束するかに思われた新型コロナウイルスですが、予想に反して感染拡大の一途をたどっています。
テレワークについても、当初はコロナ問題が収束するまでの一時的な対応と考えられていましたが、今はこれを働き方のスタンダードにする動きが高まっています。
そんな中で注目されているのが「今のオフィスをどうするか問題」です。
多くの企業はオフィスを縮小する方向性にあるようです。
日経新聞の記事によると、富士通は3年でオフィス面積を半分にする計画を立てており、また、電力比較サイトのENCHARGEは出社を週1~2回とし、すでにオフィス面積を4割減らしているそうです。
さらに別のIT企業では、ほんの数年前に社員のモチベーションアップや採用力強化を目的に、都内の一等地でおしゃれなデザイナーズオフィスを構えたにも関わらず、コロナによるテレワーク導入をきっかけに手放す決断をし、居抜き物件として新しい入居企業を募集しているのです。
テレワーク導入に伴うオフィス縮小リニューアル事例①:コストカット
弊社でもここ最近、オフィス縮小したいというご相談が増えています。 ここからは、最近お問い合わせ頂いた2つのリニューアル事例をご紹介したいと思います。
まずは、社員数20名程の設備設計を手掛けている会社様からのお問い合わせです。 現在社員の方はテレワーク中心なため、現在の60坪のオフィスから20坪のオフィスに縮小移転されるとのこと、新しいオフィスのデザインについてご相談頂きました。
<移転の目的>
・コスト削減
<お客様のご要望>
・現在設けている16人の設計士向けの席を4分の1に減らしたい
・現在の固定席からフリー席に変更したい
・収納を現在の4割減らしたい
<オフィスリニューアルの内容>
・設計士向けのL字型の大型テーブルをスタンダードなデスクに変えて必要面積を縮小
・不必要な書類などを整理して収納スペースを縮小
・会議室の間仕切りは、リフォームせず既存のレイアウトを活用してコストカット
機能性を重要視したスッキリとしたオフィスにまとまりました。
テレワーク導入に伴うオフィス縮小リフォーム事例②:活用方法の見直し
2つ目の事例は、外資系企業様です。
やはり、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、テレワークを本格導入しており、現在の100坪のオフィスから50坪のオフィスに縮小移転されるとのことで、お問い合わせを頂きました。
<移転の目的>
・コスト削減
・オフィスの役割見直し
<お客様からのご要望>
・移転先が居抜き物件なので、元の状態を生かしたオフィスをデザインしてほしい
・現在の固定席からフリーアドレスへ変更したい
・テレワーク中心ではあるものの、出勤することもあるということで、社員の会社に来るモチベーションが下がらないような工夫をしたい
<ご提案しているオフィスリフォームの内容>
・窓側にカウンター席を作り、ハイテーブル&ハイチェアでBarのような空間を作る
・オカムラの「Drape」というブースを設置して、半個室席を増やす
・社員同士がコミュニケーションをとれるファミレスブースを設置する
・華やかさのあるインテリア
業務する場所の一つとして、社員が自ら来たくなるようなオフィス造りをご提案しました。
<<APPENDEX>> お客様は元々のオフィスビルも移転先も同じ住友不動産内であったため、現状回復工事免除されました。
大手不動産管理ビルの場合、このような利点がある場合もあります。
オフィス縮小リニューアル、5つの成功ポイント
最後に、これからオフィスを縮小リニューアルされる方向けに、押さえておくと役立つ5つのポイントを解説します。
●移転か、フロア縮小かを検討する
オフィス縮小には、完全移転と現状フロアの敷地カットという2つの方法があります。
手間やコストの面から考えると、移転よりフロアカットの方がお得です。 現状のオフィスが、大手不動産会社が保有するビルにあり、部屋を複数繋げて借りている場合は、部分的にカットできる可能性が高いです。
まずは、今の契約書を見直してみましょう。
●縮小したオフィスの使い方を明確にしておく
リニューアルしたオフィスを単純な業務場所とするのか?社員同士が交流する場所にするのか?会社拠点という機能だけ残すのか?によって、オフィスの創り方は大きく変わってきます。
●コストカットの方法を押さえておく
例えオフィス縮小であっても、オフィスをリニューアルするのにはコストがかかります。
出来る限りコストを抑えたいという場合には、
・居抜き物件を探す
・床・壁・天井・間仕切り等の素材をリーズナブルなものにする
・オフィス家具を転用する などといった方法を押さえておく他、予めオフィスデザイン会社に予算を伝えておくようにしましょう。
また、事例2の会社のように、同じ不動産会社のビルへ移転した場合には、現状回復工事が免除されることもあります。
●業務スペースを減らし、コミュニケーションスペースを思い切って増やすのも一つの手
テレワークを導入している企業の中には、社員の帰属意識低下を危惧している企業も多いようです。
例えば、業務スペースを半分にし、カフェスペースやブースBOX席、ファミレス席など、社員同士のコミュニケーションを活性化する仕掛けを作るという方法もあります。
また、おしゃれで遊び心のあるインテリアにすることで、社員が自然と集まってくる場所に変えていくのもオススメです。
●サブスクリプションサービス利用のススメ
社会情勢や新型コロナウイルスの感染動向によって、働き方が今後も変化していく可能性のある企業は特にオススメです。
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