テレワーク下で検討増加 オフィスのフリーアドレス事情と事例3選
今、オフィスをフリーアドレスにする企業が増えています。
ただその狙いは、以前のような社内交流や創造性向上といったことよりも、オフィススペースの効率化やオフィスの役割の変化といったコロナ禍ならではの事情が大きいようです。
そこで今回は、現在のフリーアドレスオフィス事情とこれから実施する企業向けの成功ポイント、そして実際にコロナ禍で実施したフリーアドレスのオフィスデザイン事例を3つご紹介致します。
“オフィスをもっと効率的に使いたい”とお考えの方は、ぜひご参考にご覧ください!
コロナ禍でニーズが再燃したオフィスのフリーアドレス化
オフィスのフリーアドレス化は、自由度の高いオフィススタイルの一つとしてこれまで様々な企業で導入されてきましたが、一方で、“毎日席を選ぶのが大変”“マネジメントしづらい”という理由から、断念してしまった企業も多くありました。
しかし今、コロナ禍でテレワークや時差出勤が増えたことによって、再度フリーアドレスを取り入れるオフィスが増えてきています。
●コロナ禍におけるフリーアドレスとは?
コロナ禍におけるフリーアドレスは、これまでのフリーアドレスとは少し事情が異なります。
まず目的が、以前のような、部署の垣根を超えた偶発的な出会いやクリエイティビティ向上といったことから、オフィススペースの効率化やTV会議対応といったことに変化しています。
具体的には、座席数を減らしたり、空いたスペースに個別ブース席を作ったりといった対応がなされています。
また以前は、フリーアドレスを導入するのは広いオフィスの企業がメインでしたが、最近は、オフィスの広さに関わらず様々な企業で導入されるようになりました。
●コロナ禍のフリーアドレスオフィスにおけるメリット・デメリット
コロナ禍でのオフィスのフリーアドレス化には、多くのメリットがありますが、同時にデメリットもあります。
<メリット>
・オフィスを縮小しやすい
・オフィススペースに余裕ができる(新しい設備を導入しやすい)
・オフィスデザインの自由度が高い(機能性に縛られない)
<デメリット>
・通常出勤に戻すのが大変になる
・さらなる感染対策の徹底が必要になる
・日によって座席が足りなくなる可能性がある
失敗しないフリーアドレス 大事なのはルール創りとその徹底
オフィスのフリーアドレス化に二の足を踏む企業の中には、以前挑戦した時に失敗に終わってしまったから…と、苦い経験をしているケースも少なくありません。
コロナ禍でのフリーアドレスを成功させるには、第一にオフィスの使い方ルールを作ること、第二にそれらを徹底することが重要となります。
●フリーアドレスに伴うオフィスの使い方ルールとは?
ルールの内容は、オフィスの広さや企業体制によっても異なりますが、例えば下記のような内容が上げられます。
<例>
・出勤する日時はスケジューラー等で事前共有する
(マネジメントの効率化や座席数確保のため)
・レイアウトを変更した場合は、離席する時に元の位置に戻す
(オフィスの景観維持のため)
・座席を使った後は、綺麗に片付けて消毒してから離席する
(感染予防のため)
・TV会議は、決まった場所でのみ可能とする
(音漏れによる他者の業務妨げを防ぐため)
・食事可能な場所を決めておく
(感染予防や臭いによる業務妨げを防ぐため)
●オフィス内ルールを徹底する方法
どんなに素晴らしいルールを作っても、それらが徹底されないとやはり失敗に終わってしまいます。
ルールを徹底するコツは下記のようなことが上げられます。
・ルールはできるだけシンプルにすること
・作ったルールを全社へ定期的に様々な方法で共有すること
・ルールがきちんと守られているかのチェック体制を作ること
・ルールが守られていない時に指摘できる環境を作ること(匿名意見箱など)
これだけは揃えたい!フリーアドレスオフィスに必要なツール・設備とは?
快適なフリーアドレスオフィスを作るためには、必要なツールや設備を整えることも大切です。
フリーアドレスオフィスに必要なツールや設備は、下記のようなものが上げられます。
●個人ロッカー
フリーアドレスの場合は、ノートPCをはじめ仕事道具を持って移動しなければならないため、個人の荷物を収納できる場所を作ることが必須となります。
●クローク
業種や職種によっては、ジャケットや靴をオフィス内においていることもあると思います。
書類やカバンだけでなく、洋服が保管できるクロークもあると便利なアイテムです。
●お掃除セット
使った座席をクリーニングするための、消毒、ウェットティッシュ、雑巾などをオフィス内にセットしておきましょう。
●スケジュール・座席管理システム
社員の出勤状況やその日の座席場所が分かるようなシステムです。
特に、スケジュールシステムについては必須です。
●wifi,ポータブル電源、個人携帯など
より自由度の高いフリーアドレスオフィスにするためには、オフィス内の線を減らすことが大切となります。
フリーアドレスオフィスに必要な設備・ツールについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。※事前チェック必須!フリーアドレスにする際必要となるオフィスツールとは?
ここからは、最近弊社が手掛けたフリーアドレスオフィスデザイン事例を3つご紹介していきます。
フリーアドレスオフィス事例1:ABWスタイルの空間
こちらは、オープン席や丸テーブルのミーティング席、ソファ席、ファミレス席、個人ブース席など、様々なタイプの座席を配置したオフィスデザイン事例です。
以前のオフィスで有効利用されていなかったスペースを廃止すると同時に、コロナ禍で需要が高まっている個別ブース席やWeb会議個室などを新たに作り、業務しやすい環境を整えました。
※オフィスデザインの詳細は、下記で詳しく解説しています。
「居場所を選べる快適空間!ABWスタイルのオフィスデザイン事例」
フリーアドレスオフィス事例2:便利なテレキューブを導入
こちらは、テレワークを前提とした設備を整えると共に、採用力がアップするようなオフィスを作りたいとのご依頼を元にデザインしたオフィスです。
モノクロでありながら、左官壁や石畳調のカーペットなど、様々な柄・素材を取り入れたスタイリッシュな空間になっています。
エントランスに設置した、完全個室のテレキューブも注目ポイントです。
※オフィスデザインの詳細は、下記で詳しく解説しています。
「テレワーク設備も充実!モノトーンでシックな空間のオフィスデザイン事例」
フリーアドレスオフィス事例3:公園のようなグリーン空間
こちらのお客様も、コロナ禍でテレワーク中心になったということで、業務スペースのレイアウト・家具・インフラ周りを見直されました。今回のリフォームを機に、島型の固定席からフリーアドレスに変えて、席数も17席から13席まで減らしています。
オフィスデザインのテーマは“緑あふれる公園”
床は芝生を思わせるグリーンのカーペットやパーティションのフェイクグリーン装飾など、明るくフレッシュな内装です。
※オフィスデザインの詳細は、下記で詳しく解説しています。
「テーマは“緑あふれる公園” グリーンが映えるフレッシュなオフィスデザイン事例」
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