2023年のオフィスデザイン潮流を大予想!~業界情報や注意点もご紹介~
オフィスデザインの傾向というのは、時代の流れと共に変わっていきます。
特に今のようなコロナやウクライナ情勢といった、事業に影響を与える社会問題が次々と発生している時は、変化のスピードも早まります。
このような状況の中で、会社や社員にとってベストなオフィス環境を整えるためには、今のニーズや傾向をしっかりと押さえておくことが大切となります。
そこで今回は、昨年の傾向を振り返るとともに、今年のオフィスデザイントレンドを大予想してみました。
また、オフィス業界から聞こえてきた新しい情報や、今年のオフィス移転・リフォームを検討中の方へのアドバイスもまとめましたので、ぜひご参考にご覧ください!
縮小?拡大?コロナ対策は?2022年のオフィスデザイン事情を総括
2022年は、“オフィスを見直したい”というご相談の件数がとても多い年でした。
ただ内容が、以前までのような社員数の増減による拡大・縮小移転といったことよりも、オフィスの活用方法から見直したいということだった点が特徴的でした。
●テレワークとオフィス出勤のハイブリットが主流
コロナ発生以降、多くの会社がワークスタイルについて試行錯誤を重ねてきましたが、約3年が経った今、“テレワークとオフィス出勤のハイブリット”というのが主流となっているように感じます。
ただその割合は会社に寄って異なります。とある法律事務所のお客様の場合、オフィスの出勤しているのは10名中日替わりで2名ほどとのことでした。別の会社では、テレワークとオフィス出勤のどちらでも自由に選べるようになっており、会議もオンラインで行われているものの、結果的に約半分の社員が出社している状況とのことです。
●新しいワークスタイルに合わせたオフィス創り
このような現状の中で気になってくるのが、多すぎる座席数や使われていない会議室といったオフィス内の“無駄なスペース”です。
これらのスペースの使い方を見直して、今のワークスタイルに合ったオフィス空間へとリフォームしたいというのが、2022年最も多く見られたご要望でした。
具体的には、業務以外の時間を過ごせるようなリフレッシュスペースを創る、または、TV会議用のスペースを確保するといったケースが多かったです。
2023年のオフィスデザイン潮流①:コミュニケーションがKWな空間
2023年のオフィスデザインにおけるトレンドキーワードは、“コミュニケーション”になると予想されます。
今、多くの企業で課題に挙げられているのが社内コミュニケーション不足、それをオフィス改革によって解決しようとする企業がますます増えていくことでしょう。
その際に注目されるのが、フリースペースの設置や増床です。
フリースペースは、業務スペースとは異なる気分をリフレッシュできるような設備と、リラックスできる内装を整えることがポイントとなります。
また、リモートでのコミュニケーションを最適化するためのテレブースについても、ますます需要が高まるでしょう。
完全個室だけでなくドレープ式やドーム型など、コロナをきっかけに様々なタイプのブースが出ており、今や、オフィスの広さやレイアウトに左右されず手軽に導入することが可能となっています。
さらに、会議室に対する考え方も変化していくでしょう。
オープンなミーティングスペースや、少・中会議室を作る傾向が強くなり、反対にこれまで大きな面積を取っていた大会議室は無くすと共に、役員会議や全社会議は必要な時だけ貸し会議室を利用するという会社が増えていきます。
また、レイアウトをフレキシブルに変えられるスライディングウォールも注目が高まってくるのではないでしょうか。
2023年のオフィスデザイン潮流②:新しいオフィスビルの建設ラッシュ
2023年は都内におけるオフィスビルの建設ラッシュで、これは言い換えると、オフィス移転の大チャンスとも言えます。
テナントを埋めたいと考えるビルオーナーが、多少家賃を下げたりフリーレントの特典をつけたりする可能性があるのです。
今回のオフィスビル建設ラッシュは、ベンチャー企業やスタートアップ企業にもチャンスです。
これまでの大手ビルは、物件一つ一つが広く大手企業向けな傾向がありましたが、最近はワンフロアを小分けに区切って貸し出したり、ベンチャー企業の入居に力を入れるところも増えているからです。
さらに、新しいオフィスビルへの移転で空室になりやすいその他のオフィスビルも、家賃が下がる可能性が高いので、オフィス移転のタイミングを図っているすべての企業にとって今年はチャンスの年だといえます。
2023年のオフィスデザイン潮流③:アスベスト調査の義務化に注意
2023年にオフィス移転される企業に注意して頂きたいのが“アスベスト調査の義務化”です。
今年4月より、一定の築年数が経ったオフィスビルは、リフォームしたり解体したりする際のアスベスト調査が必須となりました。
調査は、環境庁の指示に従って専門の業者による作業が必要となります。
調査費用は約20万円前後となりますが、多くの場合物件を契約された方の負担となります。
(中にはビルオーナーによって事前に調査されていることもあります。)
もし調査を怠った場合には、法律違反となってしまいますので、物件契約前に必ず確認しておくようにしましょう。
<APPENDIX>今年のオフィス見直しを検討中の方へ3つのアドバイス
ここからは、2023年のオフィス移転・リフォームを検討されている方向けに、知っておくと役立つ3つのTIPSをお伝えします。
●オフィスデザインに関するご相談は、物件決定前がベストです!
オフィス内装に関するご相談やお問い合わせをいただく際には、新しい物件を契約する前のタイミングがオススメです。
理由としては、オフィスビルによって工事できる内容やルールが変わってくるからです。
例えばビルによっては、B工事(空調・防災・防水設備、分電盤など)を指定業者に依頼する必要があったり、現状回復工事に関する規定が厳しかったりします。
これらが大手ビルによく見られる傾向ですが、その結果移転にかかるコストが大きく変わってきてしまうです。
これらの内容も、契約前にご相談いただければお伝えできるのですが、契約後の場合は弊社ではどうすることもできません。
オフィス移転を進められる際には、物件契約前にまずお問い合わせください。
●複数社を比較する場合は、まず予算感を確認するのがオススメです!
オフィス内装にかかる費用というのは規定がなく、内容やオフィスデザイン会社によって異なるため、具体的な依頼の前にまずその会社に予算感を聞いてみると言うのが効率的です。
具体的には、オフィスの場所、広さ、座席数、必要なスペースや設備、オフィス家具に関する要望などを伝えた上で、これまでの事例からどのぐらいの費用がかかったかをヒアリングしてみましょう。
特に初めてオフィス移転される方やオフィス内装をアウトソーシングされる企業は、このヒアリングによって予算感をつかむことができます。
反対に予算が決まっている企業は、その予算で対応可能かどうか?といったことも、ダイレククトに聞いてみることで、自社に合ったオフィスデザイン会社を見つけやすくなります。
●オフィスリニューアルを機に会社イベントを企画してみては?
2023年のキーワードを“コミュニケーション”と前述しましたが、この課題を解決するためには、オフィス環境を整えることに加えて、社内交流を深める取り組みを積極的に行うことも大切となります。
あるお客様は、コストをかけて素晴らしいリフレッシュスペースを整えたものの、そこで社員は交流ではなく一人時間を過ごしてしまっているという嘆きの声を上げています。しかし別のお客様は、ついでに作ったフリースペースに常に人が集まるようになり、そこで夜食を作ったりお誕生日会を開いたりするようになったという喜びの声を上げています。
その違いは一言でいうと、交流を深める社内イベントがあるかかどうかのように感じます。
オフィスは、環境を整えたら使い方は自然に委ねる…というのではなく、有効な活用法を考え実行していくという取り組みがやはり必要だと感じます。
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