オフィスデザインのスケジュールはどう決まる?2つの依頼方法を徹底比較!
“スケジュールが間に合わず、オフィスデザインを妥協せざるを得なかった…”このようにお話はよく耳にします。
オフィスの移転やリフォームは、多くの方が何度も経験する業務ではないため、スケジュール感が掴みにくいものです。また、Webサイトやアプリといったデジタルなものの制作と比較すると、柔軟性が高くなく、簡単には修正・変更ができないものです。
そこで今回は、オフィスデザインにおけるスケジュール事情を明らかにした上で、よりスムーズに進めるために押さえておきたい、初動の依頼方法について解説しました。
これからオフィスを移転しよう、あるいはリフォームしようとお考えの方は、ぜひご参考にご覧ください。
オフィスデザインにおけるスケジュールの重要性とは?
どんなに素敵なオフィスデザイン案が用意されていても、どんなに多くの予算を確保されていても、どうしても希望のオフィスを作れない・・・ということがあります。
その理由は“日程不足”です。
オフィスデザインにおいて、スケジュールが重要な理由は2つあります。
●引越し日や入居日は変えられない
オフィスを移転する場合、基本的には元のオフィスの引渡し日と新しいオフィスへの入居日というものは予め決まっておりそれらは1日でもずらすことはできません。
例えば、現状回復工事が終わらずオフィスの引き渡しが1日でも遅れた場合、高額な違約金が発生する場合があります。
また、新しいオフィスの入居日についても、顧客やパートナー企業等すべてのステークホルダーに新しいオフィスでの業務開始日を通知しているため、それがずれるとなると会社に大きな損害を与えることに繋がりかねません。
オフィス移転・リフォームプロジェクトは、どのようなケースにおいても、決められた日数の中で完了させるということが必須となります。
●オフィスデザインは多くの業者が関わるチームプロジェクト
オフィス移転やオフィスリフォームには、オフィスデザイン会社をはじめ多くの業者が関わることになります。
不動産業者、引越し業者、家具販売業者、水道・電気・ガスなどの専門業者、建設・施工業者などその種類も様々です。
オフィスデザイン会社は、レイアウトや内装を提案する際に、各業者のスケジュールを確認し、それを元に見積もりを出してもらうことになります。
内容によっては、複数の業者が連携しながら進めなければならない工事もあり、一度スケジュールがずれてしまうと、他の様々な工程にも影響を与えることとなります。追加料金がかかってしまう可能性があります。
プロジェクトを統括するオフィスデザイン会社としても、スケジュール設定は最も慎重に進める業務の一つです。
●初動が肝心!オフィスデザインを依頼する2つの方法とは?
長期に渡るオフィス移転やリフォームプロジェクトをスムーズに進められるか否か、それを左右する要因の一つは、オフィスデザイン会社への依頼方法にあります。
予め自社で作成したRFPを提出するかしないかで、その後の進め方やスケジュールなどは大きく変わってきます。
ここからは、その2種類の依頼方法について解説します。
1.5倍速のスケジューリングも可能!?RFPを活用したオフィスデザインの進め方
まず、RFPを元に依頼するという方法について解説します。
RFP(=Request for Proposal)とは、提案依頼書のことです。
オフィスデザインにおけるRFPには主に、デザインコンセプトやオフィスの図面、諸条件、予算、スケジュール、発注までの流れなどがまとめられており、お客様ご自身で事前に作成する必要があります。
オフィスデザイン会社と打ち合わせ重ねる必要がないため、通常より短いスケジュールでレイアウトや内装が決定します。
<オフィスデザイン決定までの流れ>
RFPが用意されている場合、オフィスデザイン会社は下記のような流れで進めます。
●初回お打ち合わせ、RFP受領
↓<1週間>
●社内でオフィスレイアウト(配置やゾーニングなど)の設計
↓<1週間>
●社内でオフィス家具や装飾など空間デザイン/各種施工業者(平均10社ほど)への相談・見積もり
↓<1週間>
●社内でパースや鳥瞰図・立体的なイメージ図の作成/見積もり等の最終調整
↓<1週間>
●お客様にオフィスデザインのご提案
↓
●お客様にて決定
初回のお打ち合わせからご提案までは約4週間程で、RFPなしでゼロからオフィスデザインを固めていく方法と比較すると、1.5倍のスピードで進めることが可能です。
<RFP作成をオススメする企業>
●移転やリフォームのスケジュールがタイト、あるいは決まっている企業
●企業ロゴやイメージカラーの使用必須など、本社からオフィスデザインに関する指定がある外資系企業や大企業
●オフィス移転やオフィスリフォームのプロジェクトを複数回経験しており、理想のオフィスデザインイメージなどが既に固まっている企業
●オフィスデザイン会社やオフィス家具メーカーなどに勤めていたことがあり、専門知識を持っている担当者がいる企業
スケジュールよりサポート重視…ゼロからオフィスデザインを構築する進め方
次に、予めRFPを作成せず、オフィスデザイン会社と相談しながらゼロから組み立てていくという依頼方法について解説します。
こちらのケースは、依頼するオフィスデザイン会社によって進め方やスケジュールが変わりますが、弊社の場合は、まずお客様の好みや必須条件などをアンケートシートに記載してもらい、それを元に何度かヒアリングを重ねながらお客様と一緒に方向性を定めていくという方法で進めます。
<オフィスデザイン決定までの流れ>
●初回お打ち合わせ/アンケートシートを元にヒアリング
↓<1週間>
●オフィスレイアウト案を数パターンご提案/デザインのイメージコラージュを作成
(各レイアウト案のコンセプトや特徴などもご説明)
↓<1~2週間>
●お客様にて社内検討
↓<1週間>
●ご要望等の再ヒアリング
(状況によって、複数回お打ち合わせを重ねることもあります)
↓<1週間>
●オフィスレイアウト・デザイン案の再提出
(状況によっては、複数回ご提案することもあります。)
↓
●最終的なオフィスレイアウト・デザインを決定
初回のお打ち合わせからレイアウト・デザインの決定までは約6週間ほどです。
RFPを元にご提案する方法と比較すると、少しスケジュールは長くなりますが、要望に沿ったオフィスをゼロから作り上げることができます。
<ゼロからオフィスデザイン構築をオススメする企業>
●オフィスデザインのイメージが固まっていない、あるいは迷っている企業
●初めてオフィス移転やオフィスリフォームを実施される企業
●オフィスデザインのプロに任せたいとお考えの企業
スケジューリングで失敗しない!オフィスデザインにおける依頼方法のポイント
最後に、スムーズにオフィスデザインを決定する上で、押さえておきたいポイントをご紹介したいと思います。
●早めに動き始める!
弊社でも“2週間後に引っ越しなのですが、間に合いますか?”や“移転まで時間がないのですが、オフィスデザインのご提案可能ですか?”などといったお問い合わせを頂き、ご対応が難しいことがあります。
遅くとも、移転の3ヶ月前までには社内でのご相談やオフィスデザイン会社へのお問い合わせ等を進めるようにしましょう。
●前提条件は予め明確にしておこう!
RFPを作成しない場合でも、新しいオフィスの広さや設備、最低限必要な要素など、変更できない要因は予め社内でまとめておきましょう。
●オフィスレイアウトやデザインに関する変更は早めに漏れなく伝える!
特に、RFPを作らずゼロからオフィスデザインを依頼する場合、進めていく中でレイアウトや内装に関する要望が新しく出てきたり、変わったりすることもあります。
そのような時は、早めにオフィスデザイン会社へ伝えるようにしましょう。
最終確定した後や、正式なご発注後は変更が難しくなる場合もありますので、いつまでに変更が可能なのか?といったスケジュールも予め確認しておくことが大切です。
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