セットアップオフィスの基礎知識と内装をアレンジする方法
セットアップオフィスは、最近話題になっているオフィススタイルの一つです。
コストを抑えてすぐに入居できるのが人気の理由の一つですが、一方で、内装が予め決まってしまっているのが難点だと言われています。
そこで今回は、セットアップオフィスの特徴について詳しく解説した上で、混同されやすい居抜き物件との違いや、セットアップオフィス・居抜き物件の内装をカスタマイズする方法をご紹介します。
後半では、実際に弊社が手掛けたオフィスデザイン事例も2つご紹介していますので、セットアップオフィスや居抜き物件への移転にご興味のある方はぜひご参考にご覧ください。
セットアップオフィスとは?
セットアップオフィスとは、予め内装が完成している状態で借りることができるオフィスのことです。
壁・床・天井のクロスやカーペットはもちろんのこと、オフィス家具や空調・照明・ネットワーク環境などオフィスとして必要な設備が整っているので、入居してすぐに業務を開始できます。
●セットアップオフィスのメリット
セットアップオフィスの賃貸には、様々なメリットがあります。
1)コストの削減
セットアップオフィスの最大のメリットは、初期コストを減らせることです。
内装のデザイン・工事費用はもちろん、什器の購入や引っ越し費用なども抑えることができます。
また、退去時の原状回復費用も必要がない・または通常の物件より割安になることが多いです。
2)社内担当者の負担減
セットアップオフィスは、オフィス担当者の業務負担を減らすことができます。
通常移転するとなると、担当者はオフィスデザイン会社の選定からコンペ開催、社内稟議、予算調整、内装の相談・決定、工事状況の確認など、多数のTODOをこなす必要がありますが、セットアップオフィスの場合、これらの工数を大幅に削減することができます。
3)入居も退去もスピード対応が可能
セットアップオフィスは、入るのも出るのもフットワーク軽く動けます。
契約したら内装工事などを待たずにすぐに入居できる他、移転時も、通常意外に手間とコストがかかる什器の処分などに苦慮することなく身軽に引っ越すことができます。
●セットアップオフィスのデメリット
セットアップオフィスの賃貸には、デメリットもあります。
1)内装・レイアウトが選べない
セットアップオフィスは、内装やレイアウトも決まっているため、自社の好みや組織体制、業務フローに合う物件を探す必要があります。
2)家賃が割高
セットアップオフィスは、内装工事やオフィス家具にかかるコストが多少賃料に上乗せされているため、周辺相場よりも賃料設定が高くなっているところが多いです。
3)物件の数がまだ多くない
セットアップオフィスは、まだ新しいオフィススタイルということもあり、通常の物件と比較するとその数が多くなく、選択肢が限られています。
ただ、需要が増えているため、今後物件数が増加してくるでしょう。
セットアップオフィスと居抜きの物件の違い
セットアップオフィスは、居抜き物件と混同されやすいですが、実際には別のオフィススタイルです。
具体的には、下記のような違いがあります。
●居抜き物件は、使用されていたオフィスをそのまま引き継ぐので、入居前にちょっとした修繕やクリーニングが必要になる場合が多いです。
また、現状回復工事も居抜き前の会社から引き継ぐ場合がほとんどです。
●居抜き物件は、いわゆる“ユーズドオフィス”なので、後から修繕の必要性が出てきたり不具合が見つかったりすることもあり、その場合は、引き継いだ側が負担することになります。
●居抜き物件は、タイミング次第でリッチな内装の物件や使用年数の浅いオフィスを見つけられることもあります。また、物件によっては、高品質家具や高級インテリアを無料で引き継げることもあります。
※居抜き物件については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
「コストを抑えて今すぐ移転したい企業にオススメ「オフィス居抜き物件」」
セットアップオフィスや居抜き物件でもできる内装・レイアウトアレンジ
セットアップオフィスや居抜き物件への移転を検討する際に、共通して懸念事項となるのが“内装が決まっている・変え辛い”という点です。
しかし前述した通り、セットアップオフィスや居抜き物件でも内装を変えられる場合がほとんどです。
特に、床や壁のクロスなど、オフィス全体のイメージを左右する内装部分は多くの場合アレンジが可能です。
また、ビルの構造や管理会社との相談は必要となりますが、物件によっては、オフィス家具を入れ替えたり(元々の家具はどこかに保管しておく必要があります)、間仕切りを無くしたり追加したりして、レイアウトもアレンジすることができます。
最後に、弊社が手掛けたセットアップオフィスと居抜き物件の改装事例をそれぞれご紹介します。
セットアップオフィスの改装事例:ほぼ全面リフォームしたオフィス
こちらは、セットアップオフィスを改装したお客様の事例です。
セットアップオフィスなので、元々必要な設備は揃っていましたが、“デザイン性のあるより居心地のよい空間にしたい”とのことで、ビルの許可を得て、ほぼ全面的にリフォームしました。
16坪の和モダンな空間には、エントランス、ミーティングスペース、TV会議用個室、業務スペース、休憩スペースがレイアウトされています。
家具も「KANADEMONO」を中心に、お客様のお好きなものを新調しました。
内装工事中、取り除いていた家具や荷物を空いていた部屋に保管してもらうなど、オフィスビルにもご協力を頂きながら進めたプロジェクトです。
※下記の事例記事では、オフィスデザインに関する詳細をご覧いただけます。
「天然木材と落ち着いたグリーンでまとめた、和モダンなオフィスデザイン事例」
居抜き物件の改装事例:部分的なアレンジで生まれ変わったオフィス
こちらは、居抜き物件を改装したお客様の事例です。
元々のスタイリッシュな雰囲気や、床、壁、天井、間仕切りの一部、オフィス家具の一部などはそのまま活用しつつ、透明ガラスの間仕切りやウッド天板のワーキングデスクを追加するなど、必要なアレンジを加えて、お客様にとってより居心地の良い空間にリフォームしました。
一方、高級感のあるミーティングテーブルやチェア、スクリーンなどは居抜き前の会社から無料で引き取ることができ、居抜き物件ならではの良さも活かされています。
※下記の事例記事では、居抜き前のオフィスとリフォーム後のオフィスを比較しながらご紹介しています。
「おしゃれなオフィス装飾を活かした、居抜き物件のオフィスデザイン事例」
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